こんにちは、管理者のななおです。
H波、M波って筋緊張などの勉強をしてると「知ってて当たり前」のように出てきますよね。
私は難しい言葉が出てくると教科書を閉じてしまうタイプの人間ですが、振動刺激療法を勉強してる時に必要だったので思いとどまって勉強してみました。
この記事はH波、M波の概要について説明しています。
あんまり詳しい情報は載ってないので概要のみ掴みたい方向きです(^_^;)
では、参ります。
目次
誘発筋電図について
末梢神経に電気刺激を加え、その刺激により誘発される活動電位を捉えたものを誘発筋電図といいます。
誘発筋電図の代表的なものとしてH波、M波、F波があります。
こんな風に測定するそうです。
一般的には脛骨神経を膝窩部で刺激して、ヒラメ筋から導出します。
電気刺激を開始し、徐々に強度を上げていくと、まず、閾値の低いⅠα線維のみ興奮します。
Ⅰa線維の興奮→脊髄運動細胞興奮→運動神経刺激→筋収縮。この筋収縮の記録がH波。
さらに電気刺激の強度上昇→直接運動神経を刺激→筋収縮。この筋収縮の記録がM波。
ここでは主にH波、M波について説明していきます。
H波とは
英語ではH-reflex、Hoffmann’s reflexと表記されます。
日本語ではH反射とも呼ばれます。
Hは報告者のHoffman氏のHです。
「末梢神経内のⅠa群感覚線維を電気刺激し、同名筋における反射応答を筋電図で記録した波形を指す。」
上でも少し説明しましたが、再度図を使って説明します。
H波を理解する上で、まず、思い出して頂きたいのが下の図です。
PTなら必ず学校で学習しましたよね。
筋の伸長反射である、単シナプス反射です。
次にH波の簡単な図です。
図を比べて頂くとわかるように、
Ia線維への刺激を打鍵器→電気刺激へ。
筋収縮の測定を筋電計で行ったものがH波です。
何故測定するのか。意義は?
上でH波を説明しましたが、これを測定して何がわかるのでしょうか。
H波は骨格筋を支配する、脊髄前角細胞の興奮性をあらわす代表的な指標とされています。
脊髄前角細胞の興奮性が高まるとα運動ニューロンも興奮し、
持続的な筋収縮の、おもな要因になってしまいます。
M波とは
英語ではM responseとも表現します。
Mは、MagdarelyもしくはMuscleのMです。
直接α運動ニューロンが刺激されて起こる筋収縮の波形です。
H/M比とは
AngelとHoffmanにより、痙性の程度を簡便に、正確に測定することを目的に使用され始めました。
英語ではH/M ratioです。
このH/M比ですが、実は2つあります。
◯H反射とM波の最大振幅の比→H/M最大値比またはH/M振幅比
◯H反射とM波の出現する閾値の比→H/M閾値比
H/M最大値比(振幅比)の場合
痙性麻痺→値は拡大、増加
末梢神経障害→値は低下
H/M閾値比の場合
痙性麻痺 →値は著名に低下
同じH/M比でも2つあり、最大値比と閾値比では、値の出方が違うので注意が必要ですね。
最後までありがとうございました!